WRITTEN BY

山﨑 ローソン

どもっ、ローソンです。
今回はノンケにはあまり馴染みのない恋愛観であるオープン・リレーションシップと、こちらはゲイの間でもまだそこまで広まっていない関係性のポリアモリーについてお送りしていきます。
特にポリアモリーは僕自身聞きかじった程度だったので、いろいろと調べつつ書いていきたいと思います。
今回の記事は多分に偏見を含んでいるのでご注意ください。

オープン・リレーションシップ

オープン・リレーションシップは、日本語では開かれた関係といった風に訳されます。
いろいろな定義の仕方があるのですが、ゲイ同士の会話だと彼氏がいる状態で外でも遊んでいる浮気公認カップルとして使われることが多いです。

ノンケの方だとちょっと理解するのが難しい関係性なんじゃないかなと思うんですが、ゲイの間だと「まあそういう人もいるよね〜」程度の感覚です。
…と言い切っちゃうとさすがに角が立つので、みんながみんなそう思っているわけではないことは付け加えておきます。

男同士の恋愛と性欲

まず前提として、ゲイカップルの場合結婚のように法的な拘束がなく付き合うことになります。
結婚した場合の不倫は、倫理的な問題以外にも離婚や慰謝料といった問題が出てきます。
ちょっと言葉が強いかもしれませんが、ある種の『社会的制裁』があるとも言えるんじゃないでしょうか。

また、男性と女性で性欲の在り方に違いがあったりもします。
Podcastでも度々話に出ていますが、ゲイ同士がその場限りの相手を求めるための出会いの場『ハッテン場』が存在するように、男性はただ性欲を発散するためだけのセックスをするケースが多いように感じられます。
(もちろんそうじゃない男性もいますし、女性でも恋愛感情抜きでその場限りのセックスをすることもあるのでしょうが)

慰謝料などのトラブルが少なく、かつ同性だからこそ『性欲の発散のための性交渉』を理解しやすい。
そのためオープン・リレーションシップという考え方もノンケ以上に理解しやすいのではないでしょうか。

ポリアモリー

ポリアモリー(polyamory)は、恋愛を1対1の関係にするのではなく多人数でやっていこうよという考え方です。
一人の男性が二人の女性と付き合ったり、その女性側も二人の男性と付き合っていたりと関係性が1対1よりも複雑になっていきます。

普通ならこれも浮気・不倫といった言葉が使われると思うのですが、大きな違いとしてこの関係に関わるすべての人が『納得』した上で関係性を築いていくということです。
お互いが複数のパートナーを作ることを合意し関係性が広がっていくのです。

一夫多妻制という言葉がある通り、そもそも結婚は1対1の関係(一夫一婦制)に限ったものではないですよね。日本でも昔は側室や妾(めかけ)といった文化がありました。
ポリアモリーの場合は男性1に対して女性が複数という関係ではなく、女性も他の男性と関係性を築いていくことになります。

全員がお互いを愛し合うことだってある

実際の例として、ポリアモリーとは明言されていないのですが、HEAPSというサイトに3人で恋愛関係を築いているゲイカップルのインタビューが掲載されています。
アメリカ人男性2人と日本人男性1人というカップルで、かつオープン・リレーションシップの関係でもあります。

ゲイ同士の場合、最初に説明したポリアモリーの関係性(1対1の関係を増やしていく)だけではなく、3人がそれぞれお互いに愛し合っているというケースも十分に起こり得ます。
もちろん男女間のポリアモリーでもそこにバイセクシュアルが加わることでも起こるかもしれません。
インタビューの中でも「ありのままの僕でいられるこの関係がベスト」と書かれていたように、心地良い関係性を探った結果こういう形になったのでしょう。

ゲイ業界での実情

実際にゲイの間でオープン・リレーションシップやポリアモリーの関係がどれくらいあると、正直そんなにないんじゃないかなあと思います。
特にポリアモリーについては、僕はまだ実際に会ったことはないです。

僕はまだそんなにゲイの交友関係が広いとは言い切れないのでなんとも言えないのですが、印象としては欧米などゲイカルチャーが日本よりも早く広まっている地域の方が見かける関係性のように感じます。
オープン・リレーションシップを初めて知ったきっかけが、欧米で広まっていたゲイアプリ(いわゆる出会い系)で、プロフィール欄の中の項目に『オープンな関係』と訳されたものがあったのを記憶しています。

僕自身はどうなのかなと考えた時、嫉妬心は他人より薄いように感じます。
ゲイバーなどで周りに話を聞いてみると、浮気は絶対に許さない、性的な関係だけなら問題ない、最後に自分のところに帰ってくれればいいなどいろんな意見を持っている人がいました。
性の多様化と同じく、付き合い方や結婚の在り方も多様化していく中で、僕も自分なりの心地良い関係性を探していきたいです。